道南ひきこもり家族交流会「あさがお」ニュースレター第101号:2014年5月


4月13日の年次総会で、例会日程が決まりましたので、是非ご参加ください。

【例会】時間:午後2時~4時 会場:函館市総合保健センター2階会議室
5月11日 グループでの話し合いの場合の案~本人が「男性」と「女性」の2グループ
6月8日  グループ(案)~「親同士の話し合い」と「当事者を囲んでの話し合い」
7月13日 グループ(案)~「病気・障害がとても気にかかる」と「それ以外」のグループ
8月10日  9月14日  10月12日  11月9日 12月14日  (2015年)1月11日  2月8日  3月8日

※ 樹陽のたより(ひきこもりを体験した当事者の集い)

あさがお例会の同日の午前11時~午後1時、函館地域生活支援センター(駒場町9−24)で開催します。

5月18日(日) 「子どもの未来を支援する道南ネットワークの集い」

 主催:登校拒否と教育を考える函館アカシヤ会(「あさがお」も発表、同封チラシ参照)

5月25日(日) 「昴の会」5周年事業 ひきこもり・不登校体験者の話を聞く集い

 主催:昴の会~不登校をともに考える会(「樹陽のたより」メンバー2名も体験発表、同封チラシ参照)

6月28日(土) アカシヤ会「第8回多様な学び」勉強会

 講師:斉藤瑞さん(キャリアカウンセラー) サポステ相談活動やキャリア教育を通じて、高校中退や就職の難しい生徒への支援など、現在の高校生や学校現場の抱える課題について問題提起します!


※今年度会費未納の方には振込用紙を同封いたしましたが、振込済みで行き違いの場合はご容赦ください。

年会費千円を納入いただきますと隔月のニュースレターをお送りし、例会参加費が無料となります。

当会は公的助成を受けず、会費や寄付のみで運営しておりますので、ご家族や当事者以外にもこ のようなテーマに関心をお持ちの方々に会員になっていただき、活動をご支援いただければ幸いです。

 【口座番号:02770−2−37078 口座名:道南家族交流会】


※会員家族の相互訪問・当事者による家庭訪問ご希望の方は野村までご一報ください。

 これは家族同士の親睦や、当事者の話をもっとゆっくり聞きたいというご家族の要望に応えるもので、ひきこもっている本人に直接を働きかけることが目的ではありませんが、外の風にふれることでご家族の気持ちが軽くなり、本人にも良い影響を及ぼすことを願っています。


★3月9日の例会は、春の足音に抗うような吹雪にもかかわらず、家族・当事者19名、サポーター4名の23名が参加、ゆっくり語り合うために当事者が「就労経験あり」と「就労経験(ほとんど)なし」の2グループに分かれましたが、重要な話がたくさん出されて時間が全然足りませんでした。


★一度社会に出た後に様々な事情からひきこもった人は、それだけ辛い体験をしていますので、動き出すには膨大なエネルギーが必要で、時間もかかります。
しかし、どうしても本人は「ちゃんとやれていた」自分を基準にして今の自分を見てしまい、ますます自信を失くするという悪循環に陥りがちです。

家族もまた「せっかく○○に就職したのに」「あんなに頑張って働いていたのに」など、親の期待に応えていた子どもの姿と今の姿を比べ、どうしても批判的な、あるいは落胆した気持ちを子どもに向けがちです。
これが子どもの自信をさらに失わせ、親子関係そのものがギクシャクし、時には激しい親子のバトルに及ぶ場合もあります。

ですから、過去はいったん横に置いて、今の辛い状態を、本人も親もまず認め合うことが出発点になると思います。
そして、以前と同じように働くことにこだわらず、家の中でやれそうなことを見つけたり、趣味やボランティアなどから始めてみるといった柔軟な対応が望ましいと思います。


★学齢期の不登校体験が長く、卒業後も社会に出ることができず、そのまま家だけが生活の場になっている場合は、体験の幅が狭い分、動き出す手がかりを見つけにくいという現実がありますが、これを本人の努力不足と責めても話は前に進みません。

 今回の参加者にも「家のことはいろいろやる」という方も結構おられますので、「学校に行ってないのだから、働いてないのだから、そのくらいは当然」という気持ちではなく、それが家族の助けになっているのであれば、まずそのことを言葉に出して感謝し、「誰かに役立っている」ことを本人が少しでも感じることができるような関わりが大切だと思います。

 また、ずっと不登校状態が続く中でも高認試験を取ったお子さんがいます。本人は「大学に行きたい」という気持ちがあるようですが、親御さんにしてみると受験のハードルも高く、将来のことを考えると専門学校で実務を身に付けた方がいいのではと考えています。

しかしここは、実現するかどうかはともかく本人の気持ちを尊重して、一緒に考え必要な情報を入手することから始めた方がよいのではないでしょうか。動き出す手がかりは、あくまで本人の中にありますので。


★4月13日の例会は、家族・当事者23名、サポーター7名の30名が参加し、発達障害者支援センターあおいそらチーフコーディネーターの片山智博さんに「発達障害~自閉症を中心に」というテーマで講演いただき、発達障害の基本についてとてもよく理解できました。

 さらに「自閉症支援風ひきこもり支援」ということで、自閉症支援の考え方や方法が、ひきこもっているお子さんの関わる上でも役に立つというお話を、ステップ1からステップ3の段階に即して具体的に説明いただきました。

「まずはやりとりを成立させる」ことが大事で、直接の会話にこだわらず、メール・手紙・ホワイトボード・メモ帳など、ハードルの低い方法を選ぶことや、親にも本人への関わり方で反省すべき点があったとすれば、言葉や文章にしてしっかり伝えることが大切とのことです。

仮に発達障害があるとすれば、「脳のはらきの違い」や「発達のでこぼこ」がユニークな個性になるか、不適応行動の基になるかは理解と支援次第ということですので、お子さんの状態に気がかりなことがあれば、まずは「あおいそら」にご相談ください。☎0138−46−0851です。


★樹陽のたよりの3月例会は12名が参加、4月例会は8名が参加しました。様々な福祉制度や医療機関の利用の仕方、家族との関係を良くする工夫うなど、いろんなことが話し合われています。


※てらっこ塾

自閉症児施設職員や特別支援学級で教員をされていた大久保悠さん(31歳)が、実践的で豊富な経験を生かし、「自閉症のままで生きられる地域・社会を目指す」を目標に、家庭 訪問による学習・生活支援を始めました! 詳しくは090−4524−0693へお問い合わせください。


※ふぉろーず

思春期以降に自閉症スペクトラム障害(高機能自閉症・アスペルガー障害・その他の広汎性発達障害)の診断を受けた方及びその可能性のある方の家族による勉強会です。
 毎月第1日曜日の13:30~15:30、函館市総合福祉センター「あいよる」で開催しています。
 参加費は無料、お問い合わせは野村へ(090−6261−6984)


事務局:函館渡辺病院医療福祉科(森・越野) 電話:0138-59-4198 FAX:59-2507
   野村俊幸(社会福祉士・精神保健福祉士)090-6261-6984 tnomura@sea.ncv.ne.jp