道南ひきこもり家族交流会「あさがお」ニュースレター第106号:2015年3月

【例会】時間:午後2時~4時 会場:函館市総合保健センター2階会議室

2月8日 3月8日 4月12日(15:30~総会)  5月10日 6月14日
7月12日 8月9日 9月13日 10月11日 11月8日 12月13日

樹陽のたより(ひきこもりを体験した当事者の集い)も、同日の午前11時~午後1時、函館地域生活支援センター(駒場町9−24)で開催します。
ひきこもっているお子さんへ「はがき」を送る取り組みについて

(1)目的 「親子の理解を深める」「家族以外とつながる」きっかけとなるように。
(2)対象 親が「あさがお」に参加していることを知っているお子さん
(3)内容 *お子さんに対し、「~してほしい」「~が心配だ」といった親の気持ちは書かない。*親自身が反省したり悩んだりしている姿、変わろうとしている事、前向きに考えようとしている事を伝える。
(4)手順 担当者(はがきを出す人)と親御さんが話し合い内容を決める → 文面が完成したら内容確認 → 了解が得られれば投函  
(5)申し込み 野村(090−6261−6984)までご連絡ください。担当者に繋ぎます。

会員家族の相互訪問・当事者による家庭訪問

まだ利用者は少ないですが、「家族同士の親睦を深めたい」「当事者の話をもっとゆっくり聞きたい」という方は是非ご活用ください。ひきこもっている本人に直接働きかけることが目的ではありませんが、外の風にふれることでご家族の気持ちが軽くなり、本人にも良い影響を及ぼすことを願っています。

「あさがお」は2015年4月から新年度ですので、継続して購読をご希望の方は同封の振込 用紙で会費を納入いただくか、例会参加時にご持参ください。

すでに納入済みにもかかわらず振込用紙が行き違いになりましたらご容赦ください。当会は公的支援を受けず、会費だけで運営する自助グループですので、当事者だけではなくこのような課題に関心をお持ちの方々にもご参加いただき、ご支援願えれば幸いです。


★今年の例会スタートは1月11日、21名(当事者・家族16名、サポーター5名)が参加、特に初参加の方が9名もおいでになり、会の必要性を新年早々実感した次第です。ご家族の状況も多岐にわたりましたので、途中から3グループに分かれて話し合いました。

「お子さんが学齢期」の親御さん3名についてはスクールカウンセラーの大杉先生と個別相談に近い形で話し合いいただき、それ以外の方は「発達障害・精神疾患」でお悩みのグループと、「就労」を巡ってお悩みのグループに分かれ、密度の濃い話し合いが行われました。


★2月8日の例会は23名(当事者・家族17名、サポーター6名)が参加、「膠着状態が長くなっている」ご家族と,「最近ひきこもり始めた方や少し動きがある」ご家族の2グループのほか、発達障害に詳しい運営委員の方による個別相談も実施しました。

 また、終了後の新年会にも14名が参加して大いに盛り上がり、気がついたら3時間も経っていました( ^)o(^ )。特に今年は男性が9名と大勢で、「おやじ会」をやったらどうかという話も出ました。要するに飲み会ですが(^_^;)


★本人が親元から離れて暮らし、ひきこもっているようで心配だけど親との接触を「拒否」するので、どうしたらよいか困っているというお話が毎回出されます。中には、うつ病で休職中だったり、精神疾患ではないかと心配になるような事例も多く、親御さんの不安や戸惑いはもっともだと思います。

これについて体験者の方から、「それは親を嫌って『拒否』しているのではなく、本人は『親に迷惑をかけ申し訳ない』と十分思っていて、そんな自分が情けなくて親の働きかけに応じる気持ちになれないという心理状態ではないだろうか」とお話していましたが、ナルホドと思いました。


★また、当会顧問で精神科医の三上廣昭先生(函館渡辺病院理事長)もお忙しいなか参加され、「うつ病が重くなっていると、電話に出たりメールに返信したり、玄関チャイムでドアを開けるといった動きができないほどに疲労困憊しているので、答えが返ってこないということで子どもを責めたり、自分のせいだろうかと親も過度に自分を責めない方が良い。

答えを期待したり、親の心配を伝えるのではなく、『何かあったらいつでも力になるから、そのときは連絡してほしい』といった親の姿勢をメールや手紙で伝え続けることが大切」というアドバイスをいただきました。


★確かに親は、子どもに声をかけるとすぐに返事を期待しがちですが、そのこと自体が相手に大きな負担になる場合があるのだと思います。

これは同居している場合も同じで、親を拒否したり、嫌っているのではなく、まだそれに応えられる心理状態、精神状態になっていないと理解し、「相手からの返事を求めない日常の何気ない声かけ」を続けることが大切だと思います。

何気ない挨拶なども良いでしょうが、これも義務的にやると不自然になり、ある親御さんは、お子さんから「毎日毎日、丁寧にオヤスミと言わなくても分かっている」と言われたと苦笑していました(^_^;) 子どもとは日々顔を会わせるだけに距離の取り方は難しいのですが、過剰に意識しない自然な関わりが大切だと思います。

 三上先生はまた、「『治す』のではなく『育つ』ことを支える姿勢で子どもと関わってほしい」とお話されましたが、心に刻みたいと思います。人間は死ぬまで成長する生き物ですので。


★樹陽のたよりの例会は1月が10名で、2月も10名が参加、こちらも「あさがお」に負けず劣らず有意義な話し合いが行われています。

自閉症の方の訪問支援を行っている「てらっこ塾」の大久保悠さんは、「脳と心と身体は繋がっていて、どこからアプローチすれば辛い状態の改善につながるか、一人ひとり違う。

脳の働きが不具合を起こしていて服薬で改善することが必要の場合もあれば、心の悩みやもつれをときほぐすカウンセリングで元気になる場合もあれば、まず身体を動かしてみて、それが心や脳の活性化につながる場合もあるので

自分に合った方法を見つけるうえでも、このような当事者会に参加して、いろんな方の体験を知るのはとても有意義だと思う」という説明に、参加者一同、大きく頷いた次第です!(^^)!
(同封の「樹陽」レポートを参照してください)


★同封した『「死にたい」と言われたとき」は、樹陽メンバーで、「あさがお」でもご自身の体験を語ってくださる安藤瑞穂さんが、昨年12月の例会で説明してくれたものです。ご本人のご了解を得ましたので同封しました。ご自身の体験に基づいたものですので、とても説得力があります。

また、北海道新聞記事「支え合う」は、2月の「ふぉろ~ず」例会で学習資料として配布されたものです。精神障害に限らず、何らかの辛さや気持ちの落ち込み、自己肯定感が低下している方に接する場合は共通にして心がけたい内容ですので同封しました。是非参考にしてください。


事務局:函館渡辺病院医療福祉科(森・越野) 電話:0138-59-4198 FAX:59-2507
   野村俊幸(社会福祉士・精神保健福祉士)090-6261-6984 tnomura@sea.ncv.ne.jp

年会費千円を納入いただきますと隔月のニュースレターをお送りし、例会参加費が無料となります。
【口座番号:02770−2−37078 口座名:道南家族交流会】