道南ひきこもり家族交流会「あさがお」ニュースレター第93号:2013年1月発行
北海道・道南地域で活動している『道南ひきこもり家族交流会「あさがお」』が、定期的に発送しているニュースレターを掲載いたします。
道南ひきこもり家族交流会「あさがお」ニュースレター第93号:2013年1月
明けましておめでとうございます。例会は引き続き第2日曜日に開催し、
1月13日、2月10日、3月10日です。4月以降は次号の会報でお知らせします。
時間:午後2時~4時 会場:函館市総合保健センター2階会議室
※1月13日例会では、会員の安藤さんに、ご家族との関わりを通して学んだ「セルフカウンセリングを応用したコミュニケーション回復の試み」についてお話ししていただきます。
※例会終了後、新年会を開催しますので、さらにじっくり語り合いましょう!(^^)!
時間・場所:1月13日(日)17:30~20:00 箱館番屋 (本町みつわビル、予約名:野村)
会費:3500円(飲み放題) 申し込み:1月10日まで野村(090-6261-6984)へ
樹陽のたよりも基本的には同日の午前11時~午後1時の予定です。
会場はいつもの函館地域生活支援センター(駒場町9-24)です。
会員家族同士で「相互訪問」に取り組んでみませんか!
お子さんの「ひきこもり状態」が長引き、家族からの働きかけにだんだん反応しなくなると不安も募り、そんな家族の気持ちを察してお子さんがさらに家族との関わりを避けるという悪循環に陥りがちです。そんな事態を打開したいというニーズから、色々な形で「訪問支援」活動が各地で行われていますが、本人の了解がないと事態をこじらせることも多いので、慎重な対応が必要です。しかし、家族だけで抱え込んでいても事態はなかなか改善しませんので、何らかの形で「外の風」を家庭に入れるということも必要かもしれません。
そこで、「あさがお」会員のご家族自身が、サポーターと一緒に訪問を希望するご家庭にうかがい例会だけでは語りきれないことも含め、茶飲み話のような雰囲気の中で語り合うという活動をしてはどうでしょうか? 何度か行き来するうちに、お子さんとも話を交わすきっかけができるかもしれません。「子どもを何とかしよう」というよりも、まずは親御さんご自身が少しでもリラックスできる状況を作ることが大切です。1月例会で実施に向けた具体的な提案をいたしますので、一緒に考えてみませんか!
当事者の立場から積極的に情報発信を続けている田中透さんが札幌で行った講演について、北方ジャーナル12月号に掲載されていますので、記事を同封しました。是非ご覧ください。
◆11月11日の例会はサテライトSANGOの会in函館とジョイントする形で開催しました。これは、北海道におけるひきもり相談支援活動の草分けであるNPO法人レターポストフレンド相談ネットワークが、ひきこもり者やその家族ならではの知恵袋を盛り込んだ冊子「ひきこもり生活支援ハンドブック」(仮称)の作成を目指して、道内各地で関係者とのミーティングを行なっているもので、38名もの方に参加いただきました。当日は、札幌などからおいでいただいたひきこもり体験者であるレタポメンバーのお二人と、「樹陽のたより」メンバーの田中透さんをそれぞれ囲む形で、3グループに分かれて話し合いを行い、「ひきこもり」をめぐる多くの課題が明らかになりました。また「あさがお」会員以外の関係者の方々も多数参加されましたので、お二人から感想をお寄せいただきました。
【高石勇光さん:東富岡町会役員】
今回参加して、ひきこもり者の親で六十代以上になっている方にとっては、当然ながら自分達にもしものことがあったときなどどうすればよいか、ということが大きな不安材料になっていることが分かりました。私自身、介護を必要とする高齢者の住み替えにたずさわっており、行政や福祉業者とのさまざまな手続きにも関与しています。それから考えると、将来的に高齢者住居への住み替えの必要性が生じたとき、その手続きのこと、またその時点でわが子がひきこもった状態であればその子の暮らしを誰がどう支えられるのか、大変な問題であると感じました。「市民後見人制度」というものがありますが、主に認知症等で身寄りのいない高齢者への支援制度であり、これすらも万全には機能しません。どう考えても地域の自治会組織、そして行政による支援を必要とする問題です。そして今からでも関係者間で協議して準備していかなければならないものと感じています。
【岡田朋子さん:(財)北海道国際交流センター・はこだて若者サポートステーションチームリーダー】
若者サポートステーションを利用されている方の中には35歳以上の方も多くいるため、SANGOの会がどのような活動をしているのか興味があり出席させていただきました。参加者は当事者や保護者の方がたくさん出席されていて、このような場のニーズの多さを感じました。SANGOの会は当事者が集まり、交流の場を設けることによってひきこもりの社会進出の手掛かりとなることを目的に定期的に開催されており、分科会で進行をして下さった当事者の方も、人前で話すのは苦手といいながら、皆の話をよく聞きまとめてくださっていました。私のグループでは、参加者のみなさんが自分の経験を話し聴いてもらうことによって情報を共有し、当事者である進行役の方が自分の体験を踏まえいろいろとアドバイスをしてくれましたので、参加者にとってはとても心強いものであったのではないかと思います。また、支援団体である私にとっても、当事者、保護者の方の話を聞くことができたのはとても有意義でした。当事者や保護者の方はもちろんのこと、多くの支援団体が一緒になってひきこもりの問題について考えていく必要があるのではないかと感じました。
◆12月9日の例会は当事者・家族18名、サポーター4名が参加、最近は20名を超え、初参加の方も毎回おられるという状況が続いており、会の必要性はさらに大きくなっているようです。今回はお子さんが概ね30歳以下とそれ以上の2グループに分かれ、熱心な話し合いが続き、前記の「相互訪問」のアイデアは、「膠着状態」が長く続いているご家族同士の話し合いの中から生まれました。
◆樹陽のたよりの11月例会は6名が参加、12月例会も6名(うち初参加2名)が参加しました。近況を語り合ったり、障害者手帳を取得したらよいかどうかの迷いや、福祉就労と一般就労のどちらを選択したらよいかなどについても、先輩参加者から有益なアドバイスがありました。4月にスタートした函館圏フリースクール「すまいる」のボランティアスタッフを務めて元気になったメンバーもおり、いろんなつながりを通して、皆さんそれぞれに社会参加への道を歩んでいます!(^^)!
当会は公的助成を受けず、一家族千円の年会費により運営されていますので、ご家族や当事者以外にもこのようなテーマに関心をお持ちの方々に会員になっていただき、活動をご支援いただければ幸いです。会員には隔月で会報や各種関連情報をお送りいたします。昨年末現在で会費を納入いただいた方は73家族(84名)です。ご協力に感謝申し上げます。
【口座番号:02770-2-37078】 【口座名:道南家族交流会】
嘉事務局:函館渡辺病院医療福祉科(越野・森) 電話:0138-59-4198 FAX:59-2507
野村俊幸(社会福祉士・精神保健福祉士)090-6261-6984 tnomura@sea.ncv.ne.jp