道南ひきこもり家族交流会「あさがお」ニュースレター第94号:2013年3月
北海道・道南地域で活動している『道南ひきこもり家族交流会「あさがお」』が、定期的に発送しているニュースレターを掲載いたします。
今後も例会は基本的に第2日曜日に開催しますので、日程は以下のとおりです。
4月14日、5月12日、6月9日、7月14日、8月11日、9月8日、
10月6日(第1日曜日)、11月10日、12月8日
時間:午後2時~4時 会場:函館市総合保健センター2階会議室
樹陽のたよりも基本的には同日の午前11時~午後1時の予定です。
会場はいつもの函館地域生活支援センター(駒場町9−24)です。
会員家族同士の「相互訪問」の取り組みがスタート!
前号で提案しました「会員家族の相互訪問」について2月2日(土)午前に第1回を行い、
会長さんの素敵なご自宅に5人でお邪魔しました。例会とは違い「ひきこもり」についてだけ
ではなく、四方山話も含め、いろんなことをゆっくり語り合うことができて、とてもゆったりした素敵な時間を過ごすことができました!(^^)! 現在、5家族が訪問を希望され、訪問したいという方は8名おられますが、随時募集しますので、希望者は野村へご一報ください。
会員登録更新のお願い
当会は4月から新年度ですので、入会継続ご希望の方は、年会費(一家族)千円を同封の振込用紙で納入いただくか、次回例会時にご持参ください。
当会は公的助成を受けず、会費や寄付のみで運営しておりますので、ご家族や当事者以外にも
このようなテーマに関心をお持ちの方々に会員になっていただき、活動をご支援いただければ
幸いです。会員には隔月で会報や各種関連情報をお送りいたします。今年度の会員数は73家族・
84名で、ご協力に感謝申し上げます。なお、すでに次年度分を納入の方には次号で領収書を
お送りします。またすでに納入済みで行き違いになった場合はご容赦ください。
【口座番号:02770−2−37078、口座名:道南家族交流会】
「ふぉろーず」勉強会も盛況!
思春期以降に自閉症スペクトラム障害(高機能自閉症、アスペルガー障害、その他広汎性発達障害)の診断を受けた方及びその可能性のある家族の方が、今後の生活について話し合い、相互に学習する会がスタートしました。2月3日の第3回は、「あさがお」会員の安藤とし子さんが、アスペルガー障害の診断を受けたお嬢さんとの親子関係の体験にふまえ、具体的な関わり方についてとても有益なお話をたくさんしてくださいました。参加者も14名と盛況で、意見交換も活発で、待望の会ができたと思います。
基本的には第1日曜日13:30~16:00、函館市総合福祉センター「あいよる」で開催しますので、以降は3月3日、4月7日ですが、5月は3日(金・祝日)となります。
※今年も有意義なイベントが続きます!(^^)! 同封のチラシ(仮)をご覧ください。
5月26日(日)14時~ 「昴の会」4周年「すまいる」1周年記念イベント
6月29日(土)13時~ アカシヤ会20周年記念「奥地圭子さん講演会」
◆1月13日の例会は、会員の安藤とし子さんに「セルフカウンセリングを応用したコミュニケーション回復への試み」というテーマで話題提供していただくということもあり、当事者・家族24名、サポーター7名の31名とたくさんの方が参加しました。
安藤さんはNHK学園「セルフカウンセリング養成講座」の通信教育で学ばれた内容をもとに、ご自身の体験を通しながら、実際の応用例や意義などについて分かりやすく説明してくださいました。 ごく簡単に紹介しますと、ノートの中央に線を引き、左側に子どもの発言や様子、右側に親の発言とそのときの気持ちを書きとめ、特に子どもに怒りや悲しみ、喜びなどの目立った反応があったところは、お互いの言葉や様子を丁寧に分析し、子どもとの関係を見つめ直すというものです。
記録は大げさに考える必要はなく、メモでもよいので「書く」という行動を繰り返すことにより、子どもに対する欲求や感情などが次第に整理され、子どもと心を通い合わせるための糸口が少しずつ見えてくるというお話はナルホド!と思いました。終了後、新年会を開催し11名が参加、半数が当事者の皆さんで、とても良い交流ができました。
◆2月10日の例会は当事者・家族21名、サポーター4名の25名が参加、今回も人数が多いので、ひと周り体験や悩みを語るという方式ではなく、多くのご家族が抱える共通の悩みの中から「家族間の気持ちや意見の不一致にどう対処したらよいか」を主なテーマに話し合いました。やはり「ひきこもっている当事者の辛さを理解し受けとめる」ことを、繰り返し家族の中で共有していく努力を抜きに、家族関係の改善は進まないという原点を確認した集いとなりました。また、「ひきこもって満足している人はいない」という体験した方の発言をあらためて胸に刻みたいと思います。
◆樹陽のたよりの1月例会は7名が参加、前回初参加の方も引き続き参加されました。2月例会も7名が参加し、近況や病気の悩み、ボランティア活動の体験などを語り合いました。具体的な解決策が出されるわけではありませんが、家族以外と話のできる数少ない場であったり、外に出かけるきっかけになったりと、参加者それぞれにとって有意義な集いになっています。
【昨年11月11日開催の「サテライトSANGOの会」に参加いただいた鈴木陽子さんから、次の とおり感想をお寄せいただきましたのでご紹介します。鈴木さん、ありがとうございました!】
田中透さんの分科会には対人援助職、当事者、当事者の家族など、さまざまなメンバーが田中さんの体験談を聴きたいと参加しました。田中さんは自身の症状をまず自覚し、精神論では解決し ないということを受け止め、その上でできることを考えていったそうです。明るい言葉を意識的に口に すること、笑顔でいることを心がけているという言葉どおり、これまで困難を感じできたであろう 体験を、何でもないことのように話す姿が印象的でした。
参加者の中には、現在進行形で苦しみの中に置かれている方も複数いらっしゃったため、どう
したら今の状況から変化するのか、どうしたら田中さんのように立ち直ることができるのか、真
剣に耳を傾け、時に質問をしながら、分科会の時間は過ぎていきました。それぞれが抱えている
悩みや考えすべては同じではなく、また明確な答えを提示してもらったとしても、ひきこもりと
いう現象はそれだけで解決するものではないでしょう。それでも、田中さんが辿ってきた道を知る ことで希望を持てる人は決して少なくないでしょうし、どんな状況であっても希望を持てる、そんな力を分 けてもらえたように思えた分科会でした。
事務局:函館渡辺病院医療福祉科(森・越野) 電話:0138-59-4198 FAX:59-2507
野村俊幸(社会福祉士・精神保健福祉士)090-6261-6984 tnomura@sea.ncv.ne.jp