道南ひきこもり家族交流会「あさがお」ニュースレター第102号:2014年7月

【例会】時間:午後2時~4時 会場:函館市総合保健センター2階会議室

7月13日 8月10日  9月14日  10月12日  11月9日  12月14日  (2015年)1月11日  2月8日  3月8日

【樹陽のたより】(ひきこもりを体験した当事者の集い)も、同日の午前11時~
  午後1時、函館地域生活支援センター(駒場町9−24)で開催します。
9月21日(日)13時~16時 冠地清さん(東京都成人発達障害者当事者会「イイトコ サガシ」代表)の「自分の可能性を開花させるためのコミュニケーション実践講座」を開催!

 イイトコサガシが開発した「楽しくコミュニケーションを試行錯誤する体験型プログラム」を、7~8 人がグループになって冠地さんのリードで実演してもらう講座です。

発達障害の方はもちろんで すが、そうでない方にも、ご家族や相談支援に関わる方にとっても、コミュニケーションのスキルアップに役に立つプログラムで、実演には参加しないで見学だけとい方もOKです。

会場はあいよる4階会議室、会員は無料、次号にチラシを同封します(主催:函館アカシヤ会)

 9月20日は侑愛会主催の冠地さん講演会もありますので是非ご参加くだい(次号にチラシ同封)。

※ひきこもっているお子さんへ、葉書を差し上げてはいかがでしょうか!

  面と向かってお子さんに親の気持ちを伝えるのは意外と難しいことです。
そこで、運営委員のAさんが、親御さんの気持ちを汲み取ってお子さんに葉書で伝えてくれることになりました。

  対象は「あさがお」に親が参加していることを知っているお子さんです。
例会などでの話し合いを通してAさんが感じ取った親の気持ちや考えを簡潔な文章にしてそれを親御さんに見てもらい、了解が得られれば葉書に書いて投函するという方法です。

内容は、子どもに対して「~してほしい」「~が 心配だ」ということは書かず、会では「親自身がどう変わっていけるか」「どう向き合えばいいのか」前向きな話をしていることを伝えるようにします。
親子の理解を深め、お子さんも家族以と繋がる きっかけになるかもしれませんので、希望する方は野村(090−6261−6984)までご連絡を!

※会員家族の相互訪問・当事者による家庭訪問 ご希望の方は野村までご一報ください。

これは家族同士の親睦や、当事者の話をもっとゆっくり聞きたいというご家族の要望に応えるもので、ひきこもっている本人に直接を働きかけることが目的ではありませんが、外の風にふれることでご家族の気持ちが軽くなり、本人にも良い影響を及ぼすことを願っています。


※当会は4月から新年度ですので会費未納の方には振込用紙を同封いたしましたが、振込済みで 行き違いの場合はご容赦ください。

年会費千円を納入いただきますと隔月のニュースレターをお送りし、例会参加費が無料となります。

当会は公的助成を受けず、会費や寄付のみで運営しておりますので、ご家族や当事者以外にも関心をお持ちの方々に会員になっていただき、ご支援いただければ幸いです。

【口座番号:02770−2−37078 口座名:道南家族交流会】


◆5月11日の例会は、家族・当事者12名、サポーター4名の16名が参加、最近ひきこもり気味になった方のお話を中心に参加者それぞれの体験を出し合いました。

6月8日の例会は、家族・当事者16名、サポーター4名の21名が参加、人数が多くゆっくり語り合えないということで、「ひきこもり期間が長期化し膠着状態になっている」場合と、

「比較的最近ひきこもりになったり、少し動きがある」場合の2グループに分かれましたが、2時間があっという間で、まだまだ話し足りませんでした。


◆パソコン関係の専門学校を卒業して就職したのですが、上司と先輩からの指示が食い違うなど仕事の進め方に悩んで体調を崩し、自宅に戻ってきた方がいます。

しばらくして、地元の観光施設や介護施設などで仕事を始めました。
本人は一生懸命で、親から見ても頑張っているようでしたが、雇用契約を継続してもらえなかったり、仕事量が減ってきて収入も少なく、仕事を続ける意味が分からなくなって退職しました。

そんなことが繰り返されるたびに本人は自信を失くし、ひきこもり気味の生活になりました。


◆お母さんは以前例会に参加したことがあり、「仕事ができなくなったときは本人を責めないで、ゆっくり休息させてあげる」「本人の気持ちが外に向いてきたなら、仕事のことは『一緒に考える』という姿勢で臨み、

押しつけや先回りをしない」「通常の就職にこだわらず、何かできそうなことから始める」など、例会で話されていた験談がとても役に立ち、そのように関わるよう努めたそうです。

 そんなこともあってお母さんとの関係は良好になり、会話も普通にできるようになりました。
そのうち親戚の農家から声がかかり、手伝いに行くようになって、本人はだいぶ元気になりました。
いわゆる「一人前の収入」ではありませんが、お母さんは「それでもOK」と思っています。


◆しかし、お父さんは「いつまでもそれで満足してはダメで、その年齢にふさわしい働き方がある」というお考えのようで、本人に度々「ちゃんとした就職をするように」話をするそうです。

すると本人はまた家族との関わりを避けて、ひきこもり気味の生活になることにお母さんは悩んでいます。

 このようなパターンはとても多くて、例会では「父親対策」も大きなテーマになります。当会には父親の参加も結構多くて、いささか肩身が狭いのですが(+_+)、会に参加されるお父さんたちは、ある意味、自分の価値観を転換するという格闘をくぐってきた方々なので、とても心強いです。

でも、それはまだ少数派で、この壁をどうしたら崩せるのか、長い例会の歴史でも答は見つかっていません。


◆今回、あるお母さんは「父親の考えを変えるように言っても無理なので、「『今は私が子どもとのことに対処するので、口出ししないでほしい』とハッキリ伝え、せめて邪魔しないようお願いした」とお話していました。

「母は強し」と言えど、エネルギーにも限りがありますので、父親とのやり取りで疲弊してしまっては元も子もありませんので、確かにこれも一理あります。

 また、子どもに厳しい方は、自分もあまり誉められたり尊重された経験が少ない場合が多いので、
「お父さんの何か少しでも良いところを見つけ、言葉に出して誉めたり感謝してどうか」という話も出されました。

参加した多くのお母さんは「ウーン」と言って妙案は浮かばないようでしたが(^_^;)、「誉め殺し」ではなく、心からそう思えるところを見つけると、お母さんの気持ちも軽くなるのではないでしょうか。
「子育て」と「夫育て」は共通項も多いようです(^_^;)


◆約15年間ひきこもり状態が続いていた方が、あるアーティストのライブを観に出かけたのをきっかけに動きだし、ハローワークで休職活動を始めたそうです。
外からは何も変化がないように見えても、本人の中ではいろんな思いや考えが渦まき、活発な思考活動を展開しているのだと思います。
そして、お子さんを信じて見守ってきた親御さんのエネルギーに参加者一同感嘆した次第です。


◆樹陽のたよりの5月例会は7名、6月例会は12名が参加し盛況でした。
ということで、各人がひとこと感想を記載する「樹陽のたより」は3ページになりました。

新たな道を求めて札幌に転出する方、社会福祉士資格の取得を目指して通信教育を受講し始めた方、介護職員初任者研修を受講終了し求職中の方など、いろんな動きも出ています。

また、他人の目が気になりなかなか外出できないので、この会に参加することで外との繋がりを保とうと努力している人もいて、お互いの立場を尊重しながら、気軽なおしゃべり会を続けています!(^^)!


事務局:函館渡辺病院医療福祉科(森・越野) 電話:0138-59-4198 FAX:59-2507
   野村俊幸(社会福祉士・精神保健福祉士)090-6261-6984 tnomura@sea.ncv.ne.jp