道南ひきこもり家族交流会「あさがお」ニュースレター第136号:2020年1月

 

新年おめでとうございます。本年もよろしくお願いいたします。

 

【例会】毎月第2日曜日午後2時~4時、函館市総合保健センター2階会議室等で開催します。

 

日にちは次のとおりです。

1月12日 2月9日 3月8日 4月12日(総会) 5月10日 6月14日

 

 

樹陽のたより(ひきこもりを体験した当事者の集い)も、同日の11時~13時、函館市総合保健センター(2階奥右側、第2健康指導室)で開催します。

 

 

1月26日(日)日本で最初の本格的なフリースクール「東京シューレ」代表で、不登校の相談支援の第一者である奥地圭子さん講演会が開催されます。

 

13:30から「多様な個性を受容する教育、そしてみんなの育ちの保障」というテーマで講演し、15:15から奥地さんを囲んでの懇談会も開催され、相談に応じてくださいますので、是非ご参加ください。

 

詳しくはコチラのページをご覧くださいね。

 

【10月・11月・12月の例会の概要】

10月13日の例会は21名が参加、個別相談も開催されました。

11月10日は19名、12月8日も19名の参加で、人数が多いのでいずれも2グループで話し合いました。

 

樹陽のたよりの10月例会は8名、11月は6名、12月も6名参加し、近況などを語り合いました。

 

第14回KHJ全国大会in北海道~KHJ全国ひきこもり家族連合会実践交流研修会~に参加して あさがお代表・野村俊幸

10月12・13日、札幌で開催された上記大会に参加してきました。

例会を欠席し申し訳なかったのですが、シンポジストを要請されていたことと、全国の様々な方々と交流できる貴重な機会でもあり、こちらに参加しました。

 

一日目は、こころと育ちのクリニックむすびめ院長・田中康雄先生の基調講演、宮崎大学教育学部准教授・堺泉洋先生の基調報告、厚生労働省社会・援護局地域福祉課長補佐・安西慶高氏の行政報告と有意義なお話が続き、その後、シンポジウムとなりました。

 

安西補佐は厚労省のひきこもり支援策を説明されましたが、内容が多岐にわたり、国としてもひきこもり支援策を重視していることが分りました。

 

しかし、国が有意義な補助事業や委託事業を準備しても、各地方自治体が意欲を見せて手を挙げ、実施しないと具体化しません。

 

自治体間の「格差」が生じることにもなりますが、家族会等関係団体が声を上げ、要望活動を行うことの重要さも確認できました。

 

津別町社会福祉協議会のひきこもり支援事業に感銘

シンポジウムは「地域共生社会に向けて、ひきこもり者をどう支えていくのか」をテーマに、帯広地域で当事者会を実践しているリカバリースポット代表の酒井一浩さん、社会福祉法人津別町社会福祉協議会事務局長の山田英孝さん、札幌市子ども未来局子ども育成部子どもの権利推進課長の辻岡博之さんがシンポジストとして登壇、どの発表も具体的な実践に基づくものなのでとても説得力があり勉強になりました。

 

私も「あさがお」の活動についてお話いたしました。

中でも津別社協の山田事務局長の「住民と専門職の協同によるひきこもり支援が優しい地域をつくる」というお話はとても心に響き、心強い報告でした。

 

オホーツク管内の津別町は人口4662人で高齢化率が44・62%という農林業の町で、面積の86%が森林ということで「愛林のまち」を宣言しています。

 

人口減少や人材確保で厳しい条件下にある中山間地域であり、福祉分野もパラダイムを転換し地域住民が役割を持ち、支えあいながら地域コミュニティを育成する地域共生社会の実現を目指して様々な取り組みを行ってきました。

 

その一環として「社会的孤立者を含む生活困窮者」の把握に取り組み、15歳以上65歳未満のうち2%がひきこもっている実情を把握しました。

 

そこで、いくつかの自治会で役員や町担当者、社協担当者で身近な福祉相談所ぽっとを開設、町と社協で「ひきこもり支援者会議」を設置しひきこもり者の現状や支援状況を協議しています。

 

これらの取り組みを通して、障がい者就労支援A型事業所に勤務する方や除雪ボランティアなどに従事する方も現れました。

 

こういった動きを更に推進するために、社協では「地域創生推進交付金」を活用して「空家利活用による居場所」や「社協あぐり(農園)」を設置してひきこもり者の社会参加を支援しています。

 

ひきこもりを「社会的孤立」の課題として捉え地域社会が支援していくという、とても貴重で重要な取り組みであると思いました。

 

周囲のEE(感情表出)によって、当事者の状況に大きな変化

二日目は「災害と危機予防」「居場所とプラットホーム」「ひきこもりに合った仕事づくり」「家族関係の立て直し」「兄弟姉妹の役割」の5分科会が開催され、私は「家族関係の立て直し」に参加しました。

 

まず始めに北海道ひきこもり成年相談センターの三上事業部長から、家族関係をめぐる様々な課題について話題提供がありました。

 

この中で三上部長は、精神疾患の人を抱える家族について、高EE家族と低EE家族の対比の話をされました。

 

感情表出(Expressed  Emotion)について、1960年代にイギリスで行われた研究によれば、統合失調症の患者は周囲の人たちとの人間関係に敏感になりやすいため、身近な人たちの感情の表し方が病気の再発に関係すると言われています。

 

それによれば、病院を退院した統合失調の方の9カ月後の再発率は、高EE家族で51%だったのに対し、低EE家族では13%であったとのことです。

 

ひきこもり者が精神疾患とは限りませんが、神経が敏感になっていることは確かなので、高EEではなく、低EEに心がける必要があることが分ります。

 

その後、参加者が34名と多いため、4グループに分かれて話し合いを行いました。

 

内容は「あさがお」例会で話されることと重なることも多く、全国各地で悩みは共通なことを実感しました。

 

私の参加したグループでは、悩みとして「子どもに何げない言葉をかけるように務めているが反応が返ってこない」「父親(夫)の理解と協力がない」「(当事者の方から)親が拒否的で関係が取れない」などが出され、家族内のコミュニケーションが大きな話題になりました。

 

これについては様々な努力や工夫もなされており「ペットを飼うことで家族間の対話も増え、本人の役割もできて良い効果があった」「親も本人も高齢になるうちに、ひきこもっている子どもが親の介護をするようになり、落ち着いた家族関係になっていった」

「親自身が仕事や趣味など生甲斐を持つように努め、生活の満足感を高めていったら、自然と子どもの状態を受け入れられるようになった」「家族だけで抱え込まず、家族会や相談機関でいろいろ話するうちに気持ちが軽くなり、手がかりも見つかっていく」など、参考になるお話をたくさん聞くことができました。

 

事務局:庶務は社会福祉法人博栄会グループホーム管理者・越野、社会医療法人函館博栄会高齢者複合施設「ケアタウン昭里」施設長・森が担当し、対外的な連絡窓口は野村が担当します。

野村俊幸(社会福祉士・精神保健福祉士)090-6261-6984  tnomura@sea.ncv.ne.jp